フリーボードの構造とメインテナンス |
各部名称 |
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通常のメインテナンス |
一番重要なのは安全の走行出来る状態に保つ事です。通常、出荷時や納品時簡単な点検をしていますが何事にも完璧は有りません。勿論、それを使用する使用者が安全を確保する必要があります。
まず最初に点検すべきはホイールのガタです。トラックを押さえホール自体を外側そして、内側に引いた時ガタがある物は必ずまし締めが必要です。
トラックホイール:
締めるのはベアリング部分のナットです。サイズは2/1インチ無い場合13mmでも合います。ゆっくりと締めトラックが遊びの無くなる所まで締めます。締めすぎるとベアリングの回りが悪くなりますので回転を確かめならが行います。又回転が悪くならないと締めすぎてもベアリングの寿命を短くしますので注意が必要。
センターホイール:
付属する5/32インチ又は4mmレンチで締めます。必ず2本使用し左右同時に緩める、締めるを行います。
段が4段ありますのでそのどこかに位置決めをしてしっかり締めます。緩いとネジ等を破損する可能性があります。4段の中間部分でも止まります。それによりmm単位の細かな設定が可能ですが強度的にはお勧め出来ません。しかし、段以外の所で止める事も良く有りますが今のところ私自身は一度も破損した事は有りません。特に気をつけるのは左右のバランスです。これを間違うとホイールがいびつに回転する事により走行に影響するばかりでは無く。機材が破損する可能性が高くなります。
トラックの固さ:
キングピンを締めこむ(右回り、時計回り。で固くなります。左回り、反時計回りでは柔らかくなります。)
固さについては技術の項でも説明しましたが。目的や好みにより調整が可能です。
キングピンの構造はトラック裏側に受けとなるナットがあります。但し有るだけですとピンが回ってしまいますのでトラックの裏面に回り止めがあり、ナットの形に丁度入り込む為ロックされる構造です。使用レンチサイズは7/32インチOR 5.5mm。
●下の写真がトラック内側キングピンナットです。丁度ナットとピンがフラットから少し出ている程度が新品時の標準的なトラックの硬さの基準です。ゴムブシュは乗ると変化(通常柔かくなりその後硬化)します。常に自分の好みのトラックの硬さを身体で覚えましょう。ピンを回す回数は新品時以外目安にはなりません。
慣れてくるとピンをレンチで回す重さで予想出来るようになります。
注意点は余りにもキングピンを緩めるとナットが脱落します。(ボードごと振るとカラカラ音がします。)
その時は4本のネジを緩めデッキとトラックを分離しナットを元に位置に戻し少し締め付けた状態で組み付け直しましょう。但しそこまで緩くトラックを調整する必要性は無いと思います。そして、左写真のようにナットにはナイロンワッシャー(緩み止め)が有ります。このワッシャーにピンが十分入っていないと走行中の振動で外れます。最悪の場合事故につながります。
トラックとデッキ:
振動により緩む事がしばしば有ります。定期的に増し締めが必要です。必要なのは3/8インチ
又は10mmです。反対側をプラスドライバーで押さえて締め無いと一緒に回ってしまいます。
目安はデッキ上部のプラス側ネジを見ていれば判ります。デッキとネジ頭がフラットになる程度を基準にして下さい。全てのプラスネジはラチェット式が便利です
デッキ部分:
デッキは木製の合板で出来ています。水分を含むと合板結合に使用する接着剤が剥離します。又木製なので水分を一番嫌う特性があります。必ず水分は十分ふき取り乾燥させましょう。
ダメージ:
先端部分等を縁石等にぶつけると簡単にチップ(欠ける)したりへこんだりしまうす。勿論パークやレール等デッキにキズを付ける事はデッキにとって良い事は一つもありません。確実に寿命を短くします。最悪走行中に折れる事もあります。消耗品とお考え下さい。但し通常に使用範囲ではそれほど簡単に壊れる事はありません。パーク用にスケートボードではアルミ製デッキもありますが現在フリーボードには存在しません。アルファーシリースに比べXシリーズデッキ事態のフレックス、トーションが柔らかく設定されています。軽量化やよりボードをねじる事による運動性能の向上の為です。
走行前点検リスト・list of pre ridding check |
パーツ名 |
点検方法 |
整備方法 |
予想される危険 |
トラックホイール |
内側、外側に引き遊びを確認 (がた) |
増し締め |
ホーイールの脱落 |
センターホイール |
上下、左右のバランス緩み、トラックホイールとのクリアランスの確認 |
適切に取り付け後、増し締め |
ホイールの脱落 |
トラックの取り付け |
デッキとトラックの取り付けネジを確認(通常デッキからビスが出っ張る) |
増し締め |
デッキ、トラックの破損 |
上記は毎回走行前に確認しましょう下は1ヶ月一度程度定期的に |
ベアリング |
回り易さ、異音 |
オーバーホール・交換 |
ベアリングの焼付け |
デッキ |
破損、汚れ、を目視、特にトラックネジ穴近くの破損。 |
清掃、必要なら交換 |
走行中の板の折れ |
スカイフック |
目視での緩み等の「確認、フック自体を持ち遊びの確認 |
増し締め |
走行中の外れ |
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各部使用ナットサイズ一覧 LIST OF NUT SIZE FREEBORD |
トラック・デッキ |
2/8インチOR 10MM |
キングピン |
7/32インチOR 5.5mm |
センター |
5/32インチOR4mm |
スカイフック |
8mm(国内向けはこのサイズに変更) |
トラックホイール |
2/1インチOR13mm |
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センターホイール 分解図 |
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分解図:
上がセンターのキャスター部分解図です。丁度赤いラインの部分に収まりますつまりワッシャーはベアリング側です。分解は必ず2本のレンチを使用しましょう。ネジの破損につながります。最も大変は部分はベアリングとホイールそしてベアリングスペーサーの分離です、テンションが掛かっていますのでかなり密着度が高く簡単には外れません。勿論走行に最も影響を与える部分ですからしっかり組み込まれているのは当たり前ですが。はっきり言って専用工具無しには難しい部分です。勿論アイデア次第で外せますがベアリングそして、アルミ製の柔らかいスペーサーを傷つけず脱着するのは至難の業。それらのパーツを交換しなければ成らない事になる前に専用工具を使いましょう。工具が無い時、私は木製の箸のようなもので(太さが細い→太い)外す事もありますが・・。絶対お勧めしません。
又定期的にクリーニング等クリーンに保ちましょう。
センターベアリングは回らない?
何度も組み付けたりベアリングを変えても余り回りが良くならない場合があります。特に組み付け後テンションが掛かった状態では尚更。確かにホイールは回って欲しいのですが最大課題は強度です。強度を優先しましょう。センターホイールネジが緩んだ状態で一度走行してしますとスペーサー等の歪みが発生し回りが悪くなる事も有ります。
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ベアリングの外し方、戻し方 |
専用工具はインライン用を使います特にベアリングスペーサーと2個のベアリングを分離する為の工具です2000円以下で手に入ります。
使い方:右に写真のようにシャフト中央がくびれています。丁度そこに引っ掛けベアリングを引き出します。又逆に引っ掛けて押し出す事も出来ます。
ベアリングを戻す時:通常は指で押し込む(水平に)のですが中々しっかり収まらない事が良く有ります。その時大きめなソケットレンチで押し込むと収まりが良いですがくれぐれもベアリング自体を傷つけたりしないよう注意!
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センターホイールとキャスターの出方について |
基本的にフリーボードでは左図の様に5段階で高さの調整が出来舞ます
。段にしっかり入っている(引っかかっている)j状態で最大強度が獲られるように設計されていますのでこの段数により設定をします。段途中でも止まりますが出来る限り段を使いましょう。もし仮に前後の段を変えるなら25通りの組み合わせが出来る事になります。
破損:
ネジの締めかた緩いと破損する可能性が高くなります。しっかり締めて下さい。又振動や固いものにぶつかる事により緩みます。必ず走行する前に毎回確認をしてください。最悪走行中緩み、ライダーの重さに耐えかねずれると予期せぬ転倒を招いたり、機材を破損させます。安全性に対し有る意味この機材のアキレス腱とも言えるパーツです。前項でも説明した通り必ず2本で左右レンチがネジに対し垂直に当る様にしましょう。
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センターホイールについて |
左からホイール直径は56mm59mm55mm(ノギスによる実測)現時点で国内正規品に使われたホールをみて頂ければ判る通り直径が異なりますそして、走行すればトラック側のホールが磨り減る事によりセンターの出方は変わります(まるでカンナの刃の出方)。
ですから何段目にしているのかは殆ど当てになりません。勿論センター、トラックのホイールを自分なり選べばセンターの調整と合いまり無限(?)の設定がk能です。又材質や形状(接地部分がフラットそして細い)も様々です。(中央赤色ホイールは少し走行時潰れにより実際の直径が変わります。)インラインの流用ですが材質も内側と接地部で材質の違う物も選べますので(摩擦製と乗り心地の両立)研究の価値が非常に高いです。この辺がフリーボードの奥深さだと考えます。
注意: 走行中緩むとホイールが金具に接触し熱で溶ける場合があります。注意が必要。
その場合は直ぐセンターホイールを交換して下さい。 |
センターホイールとトラックホールの関係 |
片側のトラックホイールが接地した時のクリアランスを計る事によりより一層センターとトラックの関係を数値化出来る。基本的には常にこのクリアランスを基準に全てのセッティングをを行いましょう。慣れてくれば指に当る感覚で判断出来ます。クリアランスは目的により設定しましょう。目安は7mm〜20mm程度です |
トラックホイールの減りについて |
はっきり言ってトラック側のホイールは消耗品です。ダウンヒルの楽しみの代価としてホールは削られています。これを防ぐ方法はありませんが消耗を均一化して寿命を伸ばす事は出来ます。まず人それぞれ癖がありますが一般的には後ろ足のかかと側が直ぐ減ります(又はフラットスポットという平たい場所が出来てしまう)そこで手遅れになる前に必ずタイヤのローテーションをしましょう(車みたいですが)まず前後をX方向(前つま先を後ろかかと、前かかとを後ろつま先)個人のすべりにより違いはありますがこの方法を試してください。その後は減り具合を見てローテーションを行って下さい。少なくとも4個のホイールは最大限寿命をまっとうできるはずです。そして、次のセットはブルー、やグリーンなど固めの物にするのが良いかもしれません。又ダウンヒルセットやハイスピードセット等径の大きめな物を選ぶのも良いでしょう。どちらにせよ減りが激しくなったと言うことは初心者を脱した証です。
減れば減るほど楽しみに変わったと考えれば良いでしょう。
注意点:
前項でも説明したようにセンターとトラックのホイールの位置関係(クリアランス)は刻々と変化します自分に合ったセッティングをキープするには何時でも指でクリアランスを確認して下さい。
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トラックホイールの交換 |
2/1インチOR13mmソケットレンチで緩めます。丁度良い機会です。ベアリングやスペーサー等点検、清掃しましょう。戻すときは分解した手順を逆にするだけです。ベアリングが取り難いときは反対側から押すか又はプラスチックのような柔らかめもので引き抜くようにしましょう(専用工具が有れば凄く楽です安いので持っていても良いのでは?1000円くらいから)ネジを締めこむときはホイールとトラックにがたが無くかつ!ベアリングが良く回るスイートスポットを探してください。
強すぎるとベアリングを痛める又は走行速度が出ません(加熱する恐れも有り) |
経年変化について |
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全ての金属やゴム類は経年は避ける事が出来ません。
上の写真j国内で現存する中では最古?最滑走数を誇る?自慢のヤレ具合かもし出す一品です2000年度から4シーズン目。。
使用条件は雨の日でさえ乗りました。試乗では数多くの方に使い倒して頂きました。
まず左のキングピンとカップワッシャーのさびに注目です。ちなみにこの状態でも閉めこむ事に対して問題は有りません。勿論ブッシュも弱くはなっていますが使用に対し問題は有りません。ある意味ノーメインテナンスで此処までは行けるという事です。
そして、ホイールを見るとベアリングシールから染み出したオイルがホイール内部の汚し、それに付着した土、ゴミが余計に汚れを助長する事が判る。
予防方法:
まず金属部分全ての水分は常に布等でふき取る事、特に滑走後は汚れや、水分が付着しますので汚れを取る程度で綺麗にしてあげて下さい。勿論少量のオイル(CRC等)を布に含ませ散布すれば完璧。但しゴム部分はオイルにより劣化を早めますので気をつけて。
ベアリングのオイルにじみは気が付いたらふき取りましょう。
又半年に一度オーバーホール(部品点検)して見ると色々な事に気が付くはずです。
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ベアリングについて |
ほぼ新品のベアリングのシールをはずし中を見た状態です。ベアリング内部にはグリースが封入されています。これにより中を潤滑させるのですが通常、新しいベアリングは余り良く回りません。これは初期の馴染みの無いグリースの為です。グリースの抵抗が多く余り回らないと感じるのが普通です、時折このベアリングは回りが悪いと言う方が居ますがそれがその理由です。
数十回滑ると中のグリースが液状化し回転がより良くなるのが普通です。そして、そのグリースがオイルとなりシールからはみ出します、現在そのオイルにじみを100%防ぐ事は簡単ではありません。ですからオイルが染み出てきたら速やかにふき取りましょう。特に高速で滑走したり、外気温が高い時は液状化しやすくなるのは当然です。又ベアリングに対し注油は必要有りません。特にシールドされたグリスに柔らかいオイルが付着すると中のグリース事態を早く溶かし外に出してします為、寿命が短くなるからです。(CRC WD-40)等は絶対使用しないで下さい。
交換の目安はまわした時の音です。グリースが切れたもので金属同士が摩擦する事によりカラカラと音を出します、そこまでは使えます。勿論、それ以上の性能を求めより抵抗の少ない高性能ベアイリングに交換も可能です。しかし、そこまでの性能がこのスポーツに必要かは個人の判断です。
サイズと種類:
サイズは608Z又はZZ規格が大抵のスケートボードには合います。608とは型番を表し形状サイズで内径が8mm、外形が22mm、幅(厚み)が7mmです。これは実はオートバイの部品等にも使われる汎用型ベアリングなのです。608の後に付くZZ、Zはシールド形状をあらわします。ZZは両面シールドされ分解出来ない。ある意味メインテナンスフリーです。それに対しZは片側がサークルクリップにより分解出来ます上の写真はZZを無理やり分解したものです。そして左の者がZのサークルクリップを画鋲の先で取り外す様子です。簡単に外す事が出来ます。又右の写真が構成するパーツです。又ベアリングに封入される油脂種類は大別しオイル系とグリース系が有ります。細かく種類を書くと余りにも長くなりますので此処では触れません。ちなみに、ZZはグリース系、Zはオイル系です
精度と規格 低い ⇔ 高い |
日本工業規格 JIS |
0級 |
6級 |
5級 |
4級 |
2級 |
アメリカ工業規格 ABEC |
ABEC-1 |
ABEC-3 |
ABEC-5 |
ABEC-7 |
ABEC-9 |
ドイツ工業規格 DIN |
P0 |
P6 |
P5 |
P4 |
P2 |
上の表を見ると高級好きな方は”良いもの!”と上の番手を選びたがります(笑い)。
まず、精度が高いので良く滑る(回る)では有りません。かえって回りにくい物も有ります。前項で説明をした通り初期段階では特に。そして精度が高いという事は高回転が可能であるともいえます。ちなみにABEC−1でも25,000回転行けます。70mmホイールで100km/h出しても10、000RPMも行きません!勿論精度は転がりの精度も有りますのでより抵抗が少ないとも言えますが。
ZZかZか?
まめにメンテされるのが好きな方はZにしましょう、メーカ指定、クリーニングオイルそして潤滑油をそろえます。(めんどくさい?)そんな方はZZです!そしてZ自体がメンテ性のためサークルクリップがあるのですがクリッグを外す為のクリアランスが数ミリありそこから細かな砂が入りそう。このチョイスは車のシールドタイプバッテリーを選ぶか、否かに似ている。(笑い)
交換:
交換するときは必ずインター、アウター、2個ずつの8個を同時に変えましょう。一個が駄目なら遅かれ,早かれ全てが磨耗の可能性があるからです。但し初期不良の場合はそこだけ変えればO.Kです。
センターホイールベアリング:
ある意味過酷に使用されるパーツです。何故ならセンターで滑走する時短時間でもこのベアリングと2個のホイールのみに荷重されるからです。
センターに使用されるベアリングはABEC5番そしてトラックにも3番が純正で使用されています。
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